この記事ではタイにある日系人材紹介会社の登録から採用までの流れについて解説します。
僕の経験に基づく失敗しないためのポイントも解説していきます。
登録前に準備しておきたい物
登録後に用意しても良いがあらかじめ用意しておくとスムーズに進められる。
要求される前にこちらから先に提出する事で就職への熱意のアピールになり、担当者の対応も良くなる。
履歴書
Excelで作成するのが一般的。フォーマットはネットで簡単に見つかります。
人材紹介会社は企業へ提出する際に連絡先を削除するので編集できるものが好ましい。
語学レベル(英語、タイ語、その他言語の会話、読み書き)の記載は忘れずに
「タイで働きたい理由」の記入欄を作り、記載しておこう
職務経歴書
Excelで作成するのが一般的。フォーマットはネットで簡単に見つかります。
英文レジュメ
Wordで作成するのが一般的。 例文はネットで簡単に見つかります。
人材紹介会社は企業へ提出する際に連絡先を削除するので編集できるものが好ましい。
証明写真
出来れば写真屋で証明写真を撮影してデータを貰い、履歴書のExcelに張る
後に就労ビザとワークパーミットの申請で使用するので、服装はスーツまたはYシャツ。
就労ビザ用3.5㎝×4.5㎝ 1葉、ワークパーミット用3㎝×4㎝ 3葉
タイの写真屋ではTシャツで行ってもスーツ姿に加工してくれる。エンポリアムの写真屋がお薦め。
英文卒業証明書
就労ビザとワークパーミットの申請で必要になる。
過去に勤務した会社の退職証明書
職務経歴がある人は職務経歴書の内容に偽りがない事が証明できる。
就労ビザとワークパーミットの申請で必要になる。
人材紹介会社に登録~採用の流れ
STEP 1: 人材紹介会社のウェブサイトから仮登録
履歴書の内容を指示に従って入力していきます。
会社によっては登録フォーム上で履歴書や職務経歴書を送信できる。
STEP 2: 人材紹介会社から面談アポイントメール
ウェブで仮登録後に人材紹介会社の担当者から面接日時のメールが来ます。
面接は対面面談またはオンライン面談が選択できます。
現地に居住している場合は対面面談をお薦めします。
また、このメールで事前に履歴書、職務経歴書、英文レジュメを送信すると良い。
STEP 3: 人材紹介会社の面談
面談では主に履歴書や職務経歴書からさらに詳しく聞かれます。
他にも「どのくらいタイに居るのか」「なぜタイで働きたいのか」はよく聞かれます。
また、履歴に空白期間がある場合「何をしていたのか」は聞かれます。正直に答えて、企業の採用面接時に何と答えれば良いか担当者と相談しましょう。
採用面接ではないので堅くならず、ある程度リラックスして受け答えをしましょう。
担当者は就職希望者の人柄や熱意、希望などの本音を聞き出したいと思っています。これにより求人案件とのマッチングが上手く行き易くなるためです。
STEP 4: 語学テスト
タイ人スタッフとの英語とタイ語の会話テスト(会社によっては記述も)があります。
自己紹介、長所と短所、なぜタイで働きたいのかを英語とタイ語で聞かれます。
STEP 5: 求人案件の紹介
紹介会社は就職希望者の希望条件や適性を基にいくつか求人案件を紹介してくれます。
その後もマッチングする案件があれば随時紹介してくれます。
求人票で確認したい項目や交渉してほしい項目があれば、遠慮なく担当者に依頼しよう。
STEP 6: 書類選考
気に入った案件があれば、紹介会社が履歴書、職務経歴書などを企業に送付してくれます。
書類選考に通過すると紹介会社が採用面接の日程を調整します。
STEP 7: 採用面接
企業や職位によりますが一般的には1~2次面接。上級管理職の採用では2~3次面接になる。
面接後は紹介会社の担当者に面接終了の連絡を入れましょう。面接のフィードバックを直ぐにする事で担当者は企業に売り込みをしてくれます。
STEP 8: 合否通知
即日~数日の間に合否が通知されます。
採用の場合は就労ビザとワークパミットの取得作業になります。
求人票で確認しておきたい項目
就労ビザとワークパーミットの取得
これが無いと不法就労になる。
人材紹介会社を通した求人案件ではこれが無い案件に出会ったことは無い。
民間医療保険
社会保険は加入義務であるが、カバー額が少なく日本人が医療保険として使えない。
民間医療保険に会社負担で加入してくれるか聞いた方が良い。
タイの民間保険はピンキリ。入社後に保険内容を確認して、カバー額に不足があれば追加で保険加入を検討する必要も出てくる。
通勤手段
バンコクなら公共交通が発展しているので問題無し。
地方勤務では通勤手段の確認が重要。
通勤手段としては、①運転手付き社用車付与、②社用車付与で自走、③他の日本人社員と乗合い、④会社の通勤バスなどがある。
この他に自家用車を持ってる人なら通勤手当(ガソリン代)もあり。
プロビデントファンド
退職金積立基金制度のこと。
タイには基本的に自己都合退職の場合は退職金が無い。これを補うためにプロビデントファンド制度を福利厚生として導入している企業が多い。無い企業もあるので制度の有無を確認した方が良い。
定年退職と会社都合解雇の場合は解雇補償金が勤務期間により支払われる。
昇給と賞与の実績
記載が無い場合は聞くようにしています。
景気に左右されるので目安として
レアな福利厚生
「日本の海外旅行保険」と「一時帰国の航空券と特別休暇」
これが現地採用者にある会社は5%も無いので超レアな会社です。
面談・面接の服装
基本はスーツ。スーツがない場合はオフィスカジュアル。
バンコクなら8,000~15,000バーツでフルオーダーメイドのスーツが作れます。
ビアリオのオススメはプロンポンにある「MODENA」。遊び心のあるオシャレなスーツが作れます。
女性の場合、オフィスカジュアルな服で問題ありません。
間違っても、Tシャツ短パンで行かないように。
試用期間
タイでは入社から119日間の試用期間が一般的です。これは120日目からは会社都合で解雇した場合に解雇保証金が発生することに由来します。
また、解雇にあたっては退職日の30日前までに通告義務があります。30日前の通告を怠った場合や即解雇の場合、通告日から30日分の給与を支払う義務があります。
タイの労働者保護法で定められている為、会社は89日目までに新入社員を雇用継続するか解雇するか判断が求められます。会社によっては試用期間が就業規則で短い場合もあるので、確認が必要です。
試用期間は云わば「お見合い期間」です。あなたが入社後にやっぱり合わないので退職したいと思った場合はこの試用期間内(一般的には3ヵ月以内)に通告する必要があります。
多くの場合、試用期間満了をもって人材紹介会社の紹介料が発生するため。
また、不当解雇が行われた場合は管轄の労働局に通報するか、人材紹介会社の担当者、弁護士に相談してみてください。